今日は朝1時間のミーティングを終えた後はフリーだ。土曜が休みになるのは珍しい、それにQちゃんも今日はフリーだ。「二人でユックリしようね」ベットで半分眠っているQちゃんにそういって寝室のドアを閉めた。微かにローカルラジオが聞こえる。
仕事に行くと、広告/イベント担当のバニーさんが中国服を着てオフィスで仕事をしていた。「NANA、今日は仕事してるの、 それともオフ?」私服の私にバニーさんが尋ねた。会議の後はフリーだと伝えると「いいものがあるのよ」とバニーさんが鞄の中からあるものを差し出した。
ポートランド市で開催されている Chinese New Year Celebration の入場券だった。旦那もオフなのでデートにもってこいだというと「じゃ、2枚あげるわよ。 デート愉しんできなさいね」とバニーさんはQちゃんのチケットを追加してくれた。
9時に会議が終了し、いつもより足早に家へ向かった。
土曜日の朝 9時20分過ぎ、Qちゃんはボサボサの頭で日本茶をすすっていた。Qちゃんのオフの過ごしかただ。二人分のチケットを、ソファーでクッキーを頬張るQちゃんに散らつかせた。「行こうか?」とQちゃん。「やった!」と喜ぶ私。
Chinese New Year Celebration はローズ地区にあるOREGON CONVENTION CENTER で開催されている。 時間はたっぷりある、二人で朝食のエッグトルティーアでデート前の腹ごしらえ。
ダウンタウンからウィラメット川を渡ればイベント会場があるローズ地区に入る。会場から2ブロック離れた場所に車を駐車する。 ローズ地区にはローズ ガーデン アリーナ がある。地元プロバスケットボールチーム「ポートランド・トレイル ブレイザーズ(MBA)」がこのアリーナで試合をして地元オレゴニアンを興奮させてくれる。ローズ ガーデン アリーナの目の先が今回の会場OREGON CONVENTION CENTER だ。2本の硝子の頭が目印だ。会場に到着。ポートランドの市電(MAX)が会場前にあるので交通の便が良い。マーティン・ルーサー・キング・ジュニア。アフリカ系アメリカ人公民権運動の指導者「キング牧師」の像が勇敢に立っている。「I have a dream!」キング牧師の演説が耳にこだまする。地方新聞「The Asian Reporter」のトップ記事はいうまでもなく Chinese New Year 。アジア系アメリカ人(移民)が多い証しだ。鐘がある、日本の札幌市から1990年に贈られた鐘だ。 会場にはもう一つ同じ鐘がある。 二つ贈られたのだろう。メイン会場の前はポートランド市では歴史ある日本食/骨董品ストア「安全」がある。Qちゃんが高校性の時からあるから、かなりの歴史になるだろう。お店のドアも日本風靡を漂わせる。 こじんまりした店内には沢山の日本の味やアイテムが溢れていた。
「安全」を出て、横断歩道を渡れば会場だ。信号が「待て」から「歩け」のサインに代わるまで待つ。ジャケットを脱いで調度いいぐらい今日は温かい。
信号が「歩け」のサインに代わった。「じゃ、会場に入りましょう」Qちゃんが大きな硝子の扉を開けてくれた。天井が高く広々とした会場に足を入れた。(続)
晩ご飯: 海老と野菜のビーフン
トマトとオリーブサラダ