2008年2月29日金曜日

また、Qちゃんアート?

Qちゃん、またアートクラスでカードを作らされたの? この前と同じスタイルじゃない。クラスメイトの言葉をリストしたんでしょ? もう知ってるよ、そのテクニック。けどね、Qちゃんのアート、Qちゃんが作るから特別なのよ。私のブログに載せて想い出にするんだ。

いいこと想いついた!Qちゃんが選択した単語で私が文を作るって遊び、頭の運動になっていいんじゃない? "energy, all, cover, straight, probably, look, read, one, of , about, small, years, prayers, time, every, people, young."

....all people, young or small probably look and read prayers about .... incomplete.....中途半端だけど、や~めた。

今日仕事で遅くなるから晩ご飯作っておくね。 Qちゃん、自分で温めて先に食べててね!赤かぶ葉と人参の甘辛炒め
蒸し南瓜
豚肉と若芽の味噌煮
玄米

Qちゃん、大学の時にいたきみとし君。彼が得意の豚の味噌焼き、おいしかったよ。食べたことある? あれ、豚の生姜焼きだったっけ? どうしてるかな、きみとし君。

2008年2月28日木曜日

餌じかん。

もう昼過ぎ、Qちゃん私ランチ作らないから、自分で勝手に食べててね。

Qちゃんはキッチンの棚から簡単なクラッカーを取り出してテレビを見ながらカリカリと温和しく食べている。

パソコンに夢中になっていると、すっと右手側に皿が差し出された。「はい、これ。 Naちゃんのベジタブルポーション」Qちゃんかりかりと人参1本かじりついている。人参を縦にしてみても、やっぱり人参。それも人参のお尻の部分。

「これ、何?」って顔で床で横になったままQちゃんの顔を見上げると「Nana Bear's feeding time! (Nana Bear の餌時間!)」といって自分の餌の人参をモグモグ食べている。

Qちゃん、「Nana Bear の餌」っていうのはこういうのを「餌」っていうのよ!ポークと林檎のオレガノ風味
マッシュヤム&スクワッシュ
若芽とキュウリの酢の物
アスパラガス
人参
玄米

これがアディソン動物園の餌時間よ、Qちゃん。 Qちゃんのいう「餌」は「おやつ」なの。 できれば今度からは野菜ステックじゃなくてポテトチップスとか、甘いお菓子にしてくれる?

2008年2月27日水曜日

あれっ、お姉ちゃん?

ねえ、Qちゃん。千寛ちゃんがすこし前に歌っているビデオがあるんだけど見たい?

「ちっひろのビデオ? うん、見たい」

発音に特徴がある。最初の「ち」に力が入ってQちゃんは千寛ちゃんをちっひろと呼ぶ。 姉は気ずいているのだろうか、 あの人の性格だ「だからどうなの? それで?」にすぎない。

http://jp.youtube.com/watch?v=2Wr5bPLiAPY&feature=related

「This is too cute! (すっごい、可愛い過ぎる!)」Qちゃんもペー君も画面に釘付け。「ぺー君、 東京の叔母さんだよ」ってQちゃん、 まさか本当にちっひろちゃんだと思ってないよね。

千寛ちゃん、一昔前の桜田淳子さんみたいだね。 東京でブログチェックしてくれてる? これ見て「いや~ん! 恥ずかしいっつ!淳ちゃん、見て、見て!」って仕事で疲れた淳さんを今晩画面の前に座らせるんじゃないの?

けどさ淳さんと二人でじっくり見てごらん。 このキュートな顔、表現、ボーイッシュなところ、それにこのなんとなく鼻にかかった声、そっくりじゃん。

この歌、かすかに覚えているんだけどまだ子供だったね二人とも。 大人になってこうして昔のアイドルを見るとかわいいね。

ハハハ、大人になったな。 Qちゃん、判っていると思うけど、その人千寛ちゃんじゃないからね。

はい、 冗談はおしまい。晩ご飯にしましょう。ベイクドポテト
チンゲンッアイ
レンタル豆サラダ
ターキー&林檎ソース
玄米
赤ピーマン

ジャンプケーブル

「いってらっしゃ~い」仕事に行くQちゃんを見送った。「パパが仕事に行きました」とペー君を椅子に座らせる。「今日は何をして過ごそうか」と考えていた。

5分程して階段を勢いよく上がる足跡が聞こえた。 隣のお兄さんが朝帰りでもしたんだろう。

がちゃ、がちゃと玄関のドアを誰かが開けようとしている。 Qちゃんだ。

「車のエンジンがかからないんだ。誰かからジャンプケーブルが必要だな」真剣な顔で家の中に入ってきたQちゃん。

「ジャンプケーブルって誰にしてもらうの?」友達は皆朝は忙しい、アパートの住人は面識がない人ばっかりだ。

オロオロする石頭の私に「大丈夫だよ。ジョーディス(アパートのマネージャー)に頼もう」と冷静なQちゃん。 Qちゃんはいつも冷静な判断を下すあり難い人物なのだ。

さささと携帯電話でジョーディスおばあちゃんに電話をして要件を伝えているQちゃん。

「、、、、それは大丈夫です、 NANAは今日はオフですから。では、そうしましょう。 また後で」Qちゃんこんな時でも温厚な顔付きで素敵だわと感心している間もなく「NAちゃん、ジャンプケーブル手伝ってくれる?」ときた。

ジョーディスおばあちゃんは足がかなり悪いので時間がかかる、そこで彼女の替わりに私の出番という計画だ。

「それ、来た!」と薄いコートを着てボサボサ頭のまま駐車場に出向いた。 Qちゃんはジョーディスおばあちゃんから彼女の車の鍵を取りに行った。ジョーディスおばあちゃん、さすがだね。こんなこともあるだろうからと車の応急道具を持っているんだね。そういえば私達もケーブルを携帯しておかないといけないわね。「そうだね、仕事の帰り買ってくるよ」Qちゃんの予期せぬ事態に狼狽しないところが好きだわ。車のフットを上げる。ジョーディスおばあちゃんの車を前に止めて、赤いフッドを上げる。「覚えているかい、ジャンプケーブルの仕方?」Qちゃんが私を試している。「この黒い部分はこの黒いところに繋げて、赤い部分は赤に繋ぐんだよね。そうでしょう?」バッテリーボックスを見ながら私が応える。「NAちゃんは覚えがいいな!」Qちゃん、それって全然嬉しくないお世辞だね。私達何年トンコツ車に乗ってたと思うの? そのかいあってジャンプケーブルの仕方は嫌でも身に付いたわよ。

私は車に乗り込んでエンジンに鍵を差し込んだ。親指と人差し指で鍵を回しながらガスのペダルも同時に踏みつける。車は何も反応しない。何度か挑戦をしていたら不機嫌な車さんも段々調子が上がり回復したようだ。 ほっと一安心。

Qちゃんはそのまま仕事へ、私はジョーディスおばあちゃんに車の鍵と車の応急セットを返しにいった。明日仕事の帰りにお菓子を買って、ジョーディスおばあちゃんにお礼をしよう。いつもありがとう。

2008年2月26日火曜日

かもめ

今読んでいる小説集「恋する男たち(朝日新聞社)」の中で見つけた。「たぶんあまりたくさんのものを持っていると、わからなくなってしまうんでしょうね」(湯本香樹実「マジック-フルート」より)。

熱いオフロに半分体を沈めて本を閉じて床に置いた。毎日自分にいいきかせている言葉だ。

自分の場合は少し情況が異なっている。自分は欲しいものを手に入れるために、がむしゃらになって「本当に大切なものの判断」ができなくなっていた。

あの頃の私が切望していたものは私の心が基準ではなくて世間の目が基準だった。

あの頃は社会で形作られたライフスタイルしか頭になかった。それを得るための努力もした。しかしもう直ぐ手に入るという手前で、自分が無理をしていると認めた。そのままそのステイタスを保持するか、投げ捨てて自由の身になるか、私は後者を選んだ。

たくさんのものを捨ててみると、見えなかったものが見えてきた。

Qちゃんへの社会的ステイタスへの望みを取り除いて「飾りのない裸のQちゃん」を虫眼鏡で観察する時間ができた。するとまっ裸のQちゃんの存在が大きく膨らんだ。

この人は結婚という呪文でただ脱け殻のように私と暮らしているのではない。「伴侶への愛情」を基盤として暮らしている。

共同生活は容易くはない。維持するための責任、努力、挑戦、向上心を学ばなければならない。

この人は私との共同生活の中で一人もくもくとこのスキルを蓄積してきた。彼の足元には及ばないが私もそうだった。これからもそうしていくだろう。

同じ屋根の下で暮らしてから既に10年は過ぎてからの発見だった。

愛着心を捨てる努力をしている今の暮らしを始てみて空虚感が少し薄れてきた。

濡れた体の雫をタオルで拭きとって、蒸気の上がる風呂から出る。すこしダブダブのジーンズにポカポカした足をいれて、洗いたての縦しまのシャツに腕を通した。 蒸気で曇った洗面所の鏡をタオルでキュッキュッと拭き、毛先が少し濡れている短い髪を黒いゴムで束ねた。

最近は天気のせいにして家に篭りがち。頭が鈍感になっていてどす黒い塊が右耳の後ろにベットリとこびりついている。 透明で清々しい酸素が吸いたい、外の冷たい空気を吸いにいこう。

Qちゃんを散歩に誘うが、風邪気味だと見事に断わられる。

病気の割にはテレビの映画を見て笑っている。仮病じゃないの、それとも下手な言い訳? 家にいるとムシャクシャする。そういって家のドアをバタンと閉めてアパートを出た。

散歩に出掛ける、遠くでかもめが「アッー、アッー」と鳴いている。オレゴン海岸までかなりの距離があるのに、餌を求めてこのあたりまで飛んでくるのだ。父が住む青森の海辺に屯するかもめを想い出す。2年前になる。Qちゃんと別居をしていた「あの時」だ。父は静かに窓辺からかもめを眺めて暮らしているのだろうか。あの時と同じように。海辺ではない、買物客で賑わうモールの駐車場で私も一人かもめを見つめて今日という1日を生きている。金沢での歳月、姉は東京、神奈川へ、私はアメリカへ。 父は母を連れて海辺のある暮らし故郷青森へ飛んだ、このかもめのように帰るべき場所へ帰っていった。一人になると時々「家族」を思う。老いも若いも一緒に暮らす大家族だ。おじいちゃん、おばあちゃん、嫁さん、兄さん、孫達がワーワー走り回る「家族」だ。自分には全く縁のない暮らしだった、これからもありえない暮らしだ。あの渡り鳥達は「家族」という群れで行動する、心強いだろうな彼らの人生は。Qちゃんとこの先二人だけの生活、心強いとはいえない。 だけどそうして暮らしていくのだろうな、流れるままに。豚肉とセロリとトマトの炒めもの
マッシュポテト
中華サラダ
ブロッコリー
レントル豆ピラフ

家に帰るとQちゃんがいた。 頭を冷やした私を何もなかったようにQちゃんスマイルで迎え入れてくれる人だ。

Qちゃんがいる場所へ帰る、私を待つ人がいる場所へ。 それでいいじゃないか、それだけでもいいじゃないか。 何度も自分に言い聞かせた。

バトン

マイミクのmisamisaさんからのバトンです。好きなのよね、バトン。頑張りま~す。

「恋愛調査(自爆型)バトン
 ルール
見たらやることっっ!! 」だそうです。

Q: 年下年上どっちが好き?
歳上。

Q:顔と性格どっちを重視?
性格。

Q:身長はどの位がいい?   
自分と同じだけあればいいかな。

Q:好きな体型は?
自然体。如何にも筋肉で旁りあげた人を見るとかわいそうだなと思う。飾りの体を鍛えるなら心の自信を鍛えたら?

Q:好きな性格は?
柔軟性のある人

Q:嫌いな性格は? 
人の話を聞けない人

Q:人前でチューできる? 
此見好がしの「人前」ではしない。ソフトキスは見せものではないし、自分と相手が自然体でしたくなったら道でも車でも図書館のソファーでもする。アメリカではソフトキスはするけど、日本ではしない。

Q:人前で抱き着ける?
上と同じ。

Q:星に何を願う?
ホームステイを始めれる環境を築きたい。

Qエッチな人好き? 
むっつりは嫌、開放的な人は好感あり。

Q:好きな日は? 
Qちゃんと一緒にまったり出来るオフの日。

Q:最近見た映画は?  
Yards

Q:怒ってる時どうする? 
黙る、無視する。

Q:昨夜何した? 
風邪気味のQちゃんの隣で白熊とグリスリーのドキュメンタリーを一緒に見ていた。

Q:好きになる人はどんな人が多い?
頭が良い、マナーがある、人を見下さない、その場の判断力がある。

Q:1番の幸せは?
自分を待っている人がいること。

Q:束縛する派?されたい派? 
されたい派。

Q:どこからが浮気? 
隠す時点から。

Q:浮気されたら? 
自分にも原因があるならば反省、ないならば深刻に夫婦契約を考える。

Q:今付き合ってる人は? 
Qちゃんのこと?

Q:その人との出会いは? 
大学の図書館。

Q子供欲しい?     
欲しくない、未熟な二人で調度良い。

misamisaさん、サンクス! コーヒーでも飲っと。

晩ご飯: ちょっぴり風邪気味のQちゃんへ、ガーリックたっぷり食べて風邪を吹き飛ばせ!海老と豚肉の韓国麺
中華サラダ
若芽、大蒜、 人参チャーハン
わかめスープ

そろそろ冷蔵庫が空っぽになってきたな。Qちゃんの調子が良くなったら買物デー トにいこうね。

2008年2月25日月曜日

鰻ロール寿司

アンジェリカ、 頭の回転が早くて仕事をテキパキこなすひと。 「アンちゃん」と周りから親しまれている。 アンちゃんは12才の娘さんを先頭に3人の子供をもつお母さんだ。 時々子供の話になると優しい顔になって語ってくれる。そんなアンちゃんが大好きだ。

先月のことだがアンちゃんが「鰻をもらってくれない?」と唐突に聞いてきた。 家の冷凍庫に鰻のパッケージがあるのだが、 子供たちはあまり鰻を美味しいと思わないらしい。 アンちゃん自身もそれほど鰻に興味がないらしい。 戸惑うことなく「喜んで!」と答えた。

翌朝仕事に行くと私がいつも陣取っている机にスーパー袋が置かれていた。 私の名前が書かれている。アンちゃんからだ。 アンちゃんの横殴りの文字、好きだな。 袋の中には紙袋が入っていた。 鰻のパッケージが3つも入っていた! 1パックだと思っていたので嬉しい驚きだ。アンちゃん、 ありがとう!

それから2日後、仕事の帰りに仕合わせさんと黒猫さんが立ち寄ってくれた。 二人にアンちゃんからの鰻のパッケージーをおすそわけ。美味しいものは皆で食べるほうが美味しいのだ。

鰻を食べるのは久し振りだ。 鰻巻き寿司を作る予定を立てたが、作る時間がない。今晩やっと時間、 体力、 動機の3つが揃ったので台所に立つ。 鰻ロール寿司

やりたいことはたくさんあるけど、実際にできることは数すくない。24時間という中で今日できることをする。焦ることはない、できることをしていれば。

2008年2月24日日曜日

はんなり

仕合わせさんは二人の娘さんの母親だ。二人とも家から離れ、今は一人で暮らしている。

仕合わせさんは体は小さいが心は大きい。仕合わせさんは強い人間だ。うまく説明できないが、仕合わせさんは心が荒れた時に「どうしたの、元気ないね」と癒してくれる砂漠のオアシスのような人だ。

先週仕合わせさんの二女の娘さんが京都からオレゴンへ2年振りに帰省した。 彼女は高校を卒業してすぐ日本へ渡り生活を始めた独立心の旺盛な女性だ。 まだ彼女には会ったことはないが、仕合わせさんとこの先も付き合いがあるだろうから「その時」が来るまで気長に待つつもりだ。仕合わせさんの娘さんからの日本のお土産品。ピンク色の袋には「はんなり」の文字が。「はんなり」とは関西地方で「上品、華やか」という意味があるらしい。はんなりなピンクの包みの中には、2箱の菓子箱が入っていた。ダークグリーンの菓子箱にはメープルシロップの薄焼きパイ。 そして宇治茶の薄いクッキーが仲良く座っていた。グリーン色の抹茶クッキーの真ん中に「茶」という文字。「美」のなかに「楽」がある。とても濃厚な抹茶のクッキー、抹茶の苦みとクリームの甘さ。 熟女でもなく、少女でもない「初々しい女の時期」のような味覚。仕合わせさんの娘さんも「そんな時期」なのかもしれない。薄色ピンクの箱には丁寧にリボンが結ばれていた。仕合わせさんの元からリボンを解いて、彼女は日本へ巣立ったのだろうか。 まだ写真でしか会ったことのない彼女を想う。桜のマカロン、 口の中で優しく円やかにとろける。「初々しい女の時期」は 若さという武器で怖いもの知らずの時期でもある。 口に入れると喜びだけを味わせてくれるが、その快楽は一瞬にしてとけてなくなってしまう。 桜のマカロン、 大人の女への初期段階のようだ。ハワイのじゅんさん、前にも話したけれど「このブランドのチョコレートミルク」が好きなんです。 この兎、なんか憎めないんです。 今回は苺味を買いました。 Qちゃんには「じゅんさんにブログで見せるから写真をとりたい」といい訳をして彼の前で胸を張って買いました。ごめん、 じゅんさんを利用しました。 仕合わせさん「娘が帰ってくるってこんなに嬉しいことなんだね」と黒目を一層輝かせていっていました。

仕合わせさん、娘や息子さんをもつお母さん、お腹を痛めてこの世に掛け替えのない人間を贈り出したのです。 素敵な母親だからこそ(だったからこそ)、息子や娘が帰ってくるのですね。 仕合わせさんだからこそ 「You deserve it(当然の報い)」だと心から想うのです。

仕合わせさんの生き方は強く正直で「はんなり」している。京都に住む娘さんも、仕合わせさんのように内面「はんなり」で暮らしていってほしい。

*関西人の皆さま、「はんなり」という言葉を私流に使用させて頂ました。 すこしニュアンスが異なることもあるかもしれませんが、申し訳ありません。

晩ご飯: Qちゃんは食べれないけど、パスタっ!和風でパスタ
鰻サラダ

仕合わせさん、ありがとう。 Qちゃんも喜んで「はんなり」なお菓子をほうばっていました。休日をユックリと過ごせました。ありがとう。

2008年2月23日土曜日

大蒜たっぷりのポークカレー

朝起きると、昨日ソフォーで眠ったQちゃんが指で喉を差して大きな口を開けている。言葉を発していない、つまり声が出ないといっているのだ。

Qちゃんが風邪を引くと喉をやられる、声がカスカスになって出なくなるのだ。

仕事で使う声のパワーを残しておくために 家ではできるだけ声を出さないように過ごすのだ。

「また、始まったの? ソファーなんかで寝るからよ」と2枚も布団をかぶってソファーで横になっている「声が出ないQちゃん」を苛める。

Qちゃんは、そんな私の言葉でもニコニコしている。声が出ないのをいいことに、あれよ、これよと指差してコミニケーションをはかる。赤ん坊のように甘えているのだ。

「これ、ほしいの?」床にあるティッシュ箱を持ち上げると、大袈裟に首を上下に振ってニッコリする。

「なに? 足が冷えるから靴下を持ってこいって?」うん、うんと合図するQちゃん。「まったく、 そんなこと自分でしてよ」と心の中でいいながら渋々と寝室のクローゼットの中からQちゃんの厚手の黒いソックスを捜す。

あんまりこき使うから意地悪をして「どれなの、これ? それとも、あれ?」とQちゃんが指差す方向と反対に置いてあるものを態と聞く。

そのたびにQちゃんはしかめっ面になって大袈裟に首を左右に振る。

これでもか、これでもかと違う物を私が選ぶので、 終いには声にならない声で「そこにある計算機、、」とひ弱な声でいうQちゃん。

「それなら、最初から云ってくれればいいじゃない」と少し私は苛々する。いつものお決まりパターンだ。

我が家ではQちゃんが体調を崩すとスタミナスープを食べさせるのが定番だが、冷蔵庫にはチキンがない。 それにここ一週間ほどインドカレーが食べたくてムズムズしている。 今朝は大蒜をタップリ入れてポークカレーを作ろう。Qちゃんの喉にスパイシーな刺激物はいけないかなと10秒ほどシンクの前で考えたが、自分の食欲には勝てなかった。風邪には大蒜っていうでしょう? Qちゃんのために大蒜をたくさん入れてあげるからね。噛みごたえがあるように、具はでかく切りましょう。熟した缶トマトはビタミンCが高いって知ってた? 風邪にはビタミンCも補給しないとね、Qちゃん。なくてはならない PATAK'S のカレーペースト、この先もずっと台所でお世話になります。 かぼちゃにスッーと箸が入るようになれば、できあがり。
大蒜たっぷりのポークカレー

「Qちゃん、大蒜たっぷりのポークカレーを作ったけど食べる? スパイシーなものは喉によくないんじゃないの? 」台所越しから声の出ないQちゃんに聞く。

返答はない、期待もしていない。ただ声の出ないQちゃんに聞いているだけだ。

意地悪をしてもう1度台所から大声で聞く「食べるの? それとも食べないの? 」

居間にいくと、Qちゃんが大袈裟に目を大きくして上下にゆっくりと頭を何度も何度も振っている。「食べる」というサインだ。

Qちゃんと自分のカレーを皿に盛ってQちゃんの隣でインドカレーをむさぼった。1週間も待っていたのだ、このカレー。旨いの一言。

Qちゃんと私はその旨さで首を上下に何度も何度も大袈裟に振った。

2008年2月21日木曜日

カリスマ主婦

カリスマって意味、 あなたはどう定義しますか。日本ではカリスマっていうと自分にない魅力を放つ人物、 憧れの人物、 手の届かない人物ってイメージがあるけど、 元々は「政治とか宗教に影響を及ぼす権力者」みたいな意味なんだよね。

一昔前の日本って、女は結婚して、子供を産んで、子育てと旦那に尽くして、老後は孫の顔を見て暮すっていう道筋が「幸せ」ってとこありませんでしたか。

家の母親はそう思っていたし、娘にもそう教えていた。 だから基本的には私は主婦になるのが自分のキャリアだと信じていたし、 今は主婦プラス家計を助けるって感じで暮らしている。

結婚してから主婦雑誌を読むようになったけど、「カリスマ主婦特集」の多いこと、多いこと!

雑誌には、奇麗な奥様、奇麗なリビングルーム、奇麗なお洋服を着た子供達、奇麗に整えた髪とひげの御主人、奇麗にトリミングされた犬、奇麗に準備されたテーブル、、、それが日本のカリスマ主婦スタンダードなの?

記事からだと外見しか読みとれない。 その人の内面的生き方(人間性)がカリスマ的なのか、それともリッチで奇麗な暮らし振りがカリスマ的なのか?

どうでもいいけど、私は彼女達みたいに毎日化粧をして、子供の髪を赤いリボンで結ってあげて、旦那のために娘とケーキを焼いて、夕食にはレストラン並のご馳走を並べるってことはしない。

もともとこの手の雑誌が築き上げたカリスマ性「品」がないのかもしれないけど、 そんな暮らしは私には窮屈だ。

靴下を脱ぎすてにしたまま、ソファーにどさっと深く腰を落として、テレビのチャンネルに手を伸ばしたりしないのかな? 私だったらしてる、Qちゃんが帰って来ても。あっこれ、毎日じゃないよ、体が疲れたときだけだからね。

彼女達は本当に愉しんでるのか、それとも見栄で暮らしているのかなと雑誌のページをめくりながら「疲れないの?」って皮肉な言葉を投げかける。それでも雑誌の写真の中で彼女達は絵に画いたようなキラキラな家の中で家族と共に笑っている。

ないものねだりのジェラシー? かもね、ははは。

私は嘘をついて相手に合わせるのが苦手だ。 仕事では仕方がないだろうが、私生活では自分のままで暮らしたい。NANAのままで暮らす、Qちゃんの奥さんで暮らす、プラス"パート"の仕事をする。 今のところドップリ主婦業はロングバケーション。

カリスマ主婦、私の定義では

(1) 子供がいる、そして子供のしつけがしっかりしている(甘やかしていない)、
(2) 物質的暮らしに愛着をもっていない、
(3) シンプルなもので丁寧に暮らす、
(4) ホスピタリティーが自然で心地よい、
(5) 会話上手、
(6) 料理がうまい、
(7) 御主人と歩調があっている、
(8) 学ぶ姿勢がある、
(9) 少しおとぼけ(自分が素敵なのにそれを知っていない謙虚な人)、
(10) 人を丁寧に扱う、
(11)性格がキュートなので実際の年齢よりかなり若い!
まだまだあるけど、今のところこの要素に当てはまる女性を「私は」カリスマ主婦と呼ぶ。

この特性「ある女性」を当てはめて箇条書にしたの、ウフフ。誰でしょう?

本人は要素(9)で見られる「少しおとぼけ」なので、まさか自分のことだとは思ってもいないだろうな。

答えはハワイつながりのにたさん(現在カリフォルニア在住)。私のブログねたのターゲットになってるなんて想ってもいないんじゃないの、 にたさん! ねぇ、にたさん、あなたのことですよ!"Knock, knock, are you there? (トントン、そこにいらっしゃいますか? )"

話の前置きが長くなってしまったが、事の成り行きは昨日の夕方こう始まった。

昨日夕食を拵えている間、久しぶりににたさんの日記を読んでいた。 にたさんの文章は川のせせらぎ、 時には心地良い音楽のような日記を毎回書いている。今回も、 にたさんらしい「読んだあと癒される日記」を書いていた。 それにコメントを書き込んでいたら、Qちゃんが帰宅。じゃ、さようならって画面を一時離れた。

キッチンで夕食を準備していると「はい、これ。NANA宛に何か届いてるよ」とQちゃんが郵便物を手渡した。

最近ジャンクメールが多いからな。小包? 誰かな、ラニママからかな? けどカリフォルニアからだぞ、、、あっ、これにたさんだ!今メールでコメントを書いてたのよ! 奇遇だな。ペー君、瑠璃ちゃん(娘さん)覚えてる? ペー君だっこしてもらったでしょう? Qちゃんと私のお気に入りなんだよね瑠璃ちゃん(要素1)。 いま、何才になったかな。 ペー君、気になるんでしょう?袋を開けようよ!待ち切れない!中身を包んでいた紙、紅白でいいじゃない! 嬉しくてハートを作っちゃった。可愛い~、センスがいいんだよね。豪華でケバケバしてないところににたさんの「品」を感じるんだよね(要素2)。ほら、ほら、このプレゼンテーション! 赤い毛糸で結ぶのがお洒落でにたさんらしい(要素3)。 これが私のいうカリスマ主婦のわざなのよ。やすさん、瑠璃ちゃん、にたさん、3人はカリフォルニアで元気に暮らしているみたいだ(要素7)。Qちゃん、 ペー君、私、オレゴンで3人とも元気です。リボンを3人で解こう!なに、なに、本と本の間にカードが挟まれているぞ。 ちょっと、このカード、手旁りでしょう? ハワイ(それともカリフォルニア?)のココナッツの木、それに Nana san の文字のあとには魚の絵が泳いでる(要素4)! これ、瑠璃ちゃんが描いたって云わせないわよ! にたさんは、こういうアート遊びを娘の瑠璃ちゃんと 楽しむんだよね。こういうとこがカリスマ主婦なのよ(要素1)。左のページには「奈々さん、このとうがらしチョコを見たら、ナナさんを想い出しました。 Qさんと二人で召し上がって下さい」、 右のページには「 本は昨近古本市で見つけて読み終わった古文庫本です。よかったら気が向いたら時間のある時にでも、 どうぞ、、、」のメッセージ(要素10)。にたさん、私が唐辛子が好きなことを覚えていてくれたんだな、じーんと感激。 にたさん、またまたやってくれるね、これホームメイドの本カバーでしょう(要素3)! シンプルな素材を最大限に生かす、だからカリスマって私に呼ばれてるのよ。 それにこの表紙の模様、チャイニーズ系でいいね。 何がいいってこの中国語「喜」。この言葉、確に届きましたよ!最近いろいろあるから、調度いい気(喜)を頂きました、 ありがとう。にたさんは本を読む人。 そんな彼女が贈ってくれたのは宮本輝さんの「オレンジの壷(上下) 」でした。壷はつぼでも、にたさんの素敵なプレゼンテーションに私の「癒しのツボ」は指圧されています。 あ~そこそこ、気持ちいい~!これが主役の毛糸の唐辛子チョコレートね。 赤唐辛子とハルペーニョだぞ。 にたさん、 ほら見て! ハワイの時タイ赤唐辛子をかじっていたようにオレゴンでもタイ赤唐辛子の替りにハルペーニョをポリポリかじってます。冷蔵庫にいるから、今連れてくるね。待っててね。さあ、にたさんの毛糸唐辛子にご挨拶しなさい、態々カリフォルニアから来てくれたのよ。毛糸唐辛子の中の種、黄金色だわ! それにしても大きい種ね。 ペー君、 Qちゃん、 見て、 見て!Qちゃんはもう唐辛子チョコを半分食べてる。はい、はい、ペー君も食べたいのね。「キッキッキッ!」 ペー君、どうしたの? パニ狂るペー君の隣で「このチョコレートはスパイシーだ! 面白いな!」Qちゃん唐辛子チョコに驚いている。

Qちゃんだけではない、私も驚いた!初めて食べたスパイシーチョコ、 心が何時しかホカホカしてる。唐辛子のせい、それともにたさんの素敵な演出のせい? ペー君には刺激が強過ぎたかな、 へへへ御免ね。 にたさん、憎い演出ごちそうさま。またまたカリスマ主婦度が上がってしまいました。 Qちゃんの細くて奇麗な両手でにたさん、瑠璃ちゃん、ヤスさんご家族へお礼のハートを贈ります。ほわああん、ほわああん、この気持ちカリフォルニアまで飛んでいけ!

最後になりますが、オレゴンのひまわりさんは、にたさんを想わせる女性なんです。二人がコネクトしたら面白いね。

晩ご飯ですよ、Qちゃん。にたさんからのサプライズでウキウキしたから、結構手が込んでるでしょう?ポテトフリッター
すずきのフライ
中華サラダ
法蓮草チャーハン

ほああん、 ほああん、 ほああん。

この毛糸唐辛子のスパイシーチョコレート明日オレゴンの素敵な人達におすそわけ。 皆でほああん、ほああんしたいから。