次の日も同じようにシャツがぶらさがっていた。 そしてシャツは私の頭上に今もぶらさがっている。ここまでくるとミステリーだ。
シャツさん、あなたはQちゃんに忘れさられて放置されてしまったのかしら。今晩Qちゃんに問い詰めてあげるから安心してね。
家に帰ってきたQちゃん。いつものゆったりパジャマに着替えてソファーに座って郵便物の手紙を読んでいる。ジャンクメールばっかりだな、Qちゃん独り言を洩らす。
「Qちゃん、あのシャツどうしてあそこに掛かってるの?」部屋の角の天井に目を向けて単刀直入に聞いた。
「あのシャツ、僕には大き過ぎるから、今度エリックが勉強会に家に来たらあげるつもりなんだ。だから忘れないようにそこに掛けてあるんだ。 目障りなら取っておこうか?」
いいえ、とんでもない。人に物を与える行いは自分に帰ってきます。私は人から貰ってばっかりで恥ずかしい。私が人に与えられることは一体何だろうか。
思いやりのあるQちゃんに思いやりを込めて今晩も晩御飯を作ります。
キャベツ、人参、玉葱、きゅうりの豚肉キムチ
和風サラダ
カリフラワー
胡麻玄米
ベトナムスープ
エリックさん、喜んでもらってくれたらいいね。Qちゃんおやすみなさい。