2008年1月27日日曜日

Gumbo - family dinner (前半)

2週間前突然ポートランドに住むQちゃんの妹ジェアタから夜電話があった。

お父さんのジェームス ジェファソンさんが誕生日に恒例のガンボ(南部料理)を作るから、Qちゃんとその奥さんである「可愛いスイートパイ」をぜひ招待するようにとジェアタに命令が下ったそうだ。

ジェームス ジェファソンさんはQちゃんの継父、Qちゃんの妹ジェアタと弟のジェファーの実父だ。Qちゃんが少年の頃強く影響を受けた「育ての父」でもある。

私の周りには実に興味深い生き方をしていて魅力的な人間がいるが、 ジェームス ジェファソンさんは正にその一人だ。謎のある人物だ。

その謎の一つは誰も彼の年齢を知るものがいないという事実。 前回の感謝祭では70歳だと自称していたが、その情報が正しいものなのか誰も知らない。取り敢えず今回は「ジェームス ジェファソンさんの素晴らしき71歳の誕生日会」としておこう。

ジェームス ジェファソンさんは35歳になった私に「スウィートーパイ」、「 ベイビー」、「キュティー」と呼んでくれる残り少ない唯一の男性なのだ。 だからぜひ長生きをしてもらって85歳になっても、93歳になっても、 100歳になってもこのように私を甘く呼んでほしいのだ。

例え私が先に他界しても「あの日本人、、あの、、ほら、、 名前は何っていったっけ? ほら、 よくスウィートーパイって呼んでいた、 あの日本人だよ」と偲んでほしい男性だ。

残念ながらその日は仕事でガンボディナーに出席することができない私は、出勤前にQちゃんにデジタルカメラを握らせて「家族ディナーの写真」を撮ってくるように促した。Qちゃんは嫌な顔をせず「了解」と一言。階段を下りる私に手を振るQちゃん。いってきます。 私も一所懸命に手を振った。

家に帰るとキッチンカウンターにいつもの置き手紙。 はい、了解。 ガンボ楽しみに待ってるからね、 Qちゃん。

夜9時過ぎ一人でテレビを見ていると、トントントンとアスファルトの階段を上がる足音。わ~い 、Qちゃんのお帰えりだ。

犬のごとくQちゃんにまとわりつく。くんくんくん、だって美味しそうな匂いがするんだもん。ガルルルッッッゥ、 お中も空いてるもん。「お坐り」、「お手とお代り」、「伏せ」、「ちんちん」何でも上手にするから、 そのガンボ早く食べさせてよ。Qちゃん、その袋の中の林檎、 またやったのね。ジェアタの家に行くたびに絶対にする習慣。 林檎ドロボ~。林檎やベリーの産地で有名なワシントン州ヤキマ市に住むジェームス ジェファソンさん。 毎回ポートランドに来る度にどっさり箱一杯に産地の新鮮な林檎をもってくる。 今回も最近ジェアタお気に入りの林檎ハニークリスピーを食べ切れないほど運んできた。待ってました! 料理の達人ジェームス ジェファソンさんのソウルフード!ニューオリンズ(アメリカ南部)では家庭の味といわれる郷土料理ガンボ。各家庭入れる具も違うのでその家その家で違う味を愉しめる。ジェームス ジェファソンさんは沢山の蟹、 海老、 ターキー丸ごと1羽、 スパイシーソーセージ、そしてガンボになくてはならないオクラ。 材料費だけでも簡単に$100はするジェームス ジェファソンさんの料理。 絶品です。ビーンズ(豆の煮込)とグリーン(野菜)。ビーンズ&ライスといえば南部のソウル料理で知られている。私には不慣れな牛の尻尾などの食材がゴロゴロ入って煮込まれたビーンズです。グリーンはケールなどの濃緑野菜の煮物。栄養たっぷりで日本の母が作ってくれた大根やかぶの葉の煮物に近いかな。 じゃ、頂きます。

Qちゃん、皆元気だった? 食べながらだけど、お話聞かせてよ。