2008年1月28日月曜日

Gumbo - family dinner (後半)

ジェームス ジェファソンさんの愛情たっぷりのガンボを口に入れると蟹や海老独特のシーフードの味が口の中に広がった。夜9時過ぎまで、お利口さんで待っていたかいがあった。

皿には牛のテールで濃厚に煮込んであるビーンズがガンボの隣にのっかっている。それをスプーンでライスと一緒にすくった。

「で、皆はどうだったの?」少しの間口に運ぶ手を休めて、 携帯電話の充電作業をしているQちゃんの後ろ姿に聞いた。

「、、うん。 皆、元気だったよ」夜も遅くQちゃんは疲れているのだろう、返事が生きてない。

「で、 写真は撮ってくれた?」こういう時は簡潔に要件を述べないとQちゃんに悪い。もう「オネム(お眠)」の時間かな。

「うん、撮ったよ。 途中タラにも写真を撮らしてあげたんだ」タラちゃんはジェアタの娘、Qちゃんの4歳になる姪だ。

それさえ聞けば安心。後は一人でそのフォト収獲を編集すればいいだけだ。疲れたQちゃんを今夜はほっておいてあげよう。

Qちゃんはテレビのリモコンに手を伸ばしてスイッチを入れた。それから寝室に行って毛布を肩に掛けて出てきた。 そのままソファーに横たわって足を伸ばして毛布を被せた。

隣で私は皿に盛られたガンボとグリーンとビーンズ&ライスを食べていた。テレビで御笑いタレントが大統領候補をアメリカンジョークで刺激している。この番組を見ているアメリカ人は恐らく画面の前で笑っているだろう、 Qちゃんも笑っている。

この國で移民の私には政治は関係ない。 無責任だと咎めるかもしれないが、私一人の意見なんてどうにもならないだろう。 私はガンボに入っている蟹の甲羅を口の中に含んで蟹の味噌をチュウチュウ吸っていた。 あ~ 美味しい。キンキン声の笑いがテレビから聞こえているが、私は一人冷静に満足の頂点にいた。

私のお中は満たされた。 改めてQちゃんとジェームス ジェファソンさん、 それにジェアタ家族にも感謝しないと。ブログで失礼、ご馳走さまでした。

次の朝、私はワクワクしながら「Qちゃんとタラちゃんの共同作業の家族写真」を編集した。昨日の祝いの席に不在だったが、時間を物語る写真を見ると事の荒筋が読める。後はQちゃんに写真の詳細な説明をしてもらえばいいだけだ。最初の写真。 いきなりですが、トンガ人のシオネ(ジェアタの旦那さん)がワイルドに火で何か焼いている。Qちゃん、 シオネは何を焼いてるの?「黒豚だよ。ジェームス ジェファソンがよく行く農場で豚の耳や鼻なんかを分けてもらったんだろう。 豚の耳や鼻は旨いんだ。シオネは豚の毛を焼いているのさ」Qちゃん出勤前の準備をしながら説明してくれた。じゃ、 この写真シオネが黒豚の耳をかじっているとこなのか。

子供は好奇心の塊だ。こんな面白いことを裏庭でしてたら大人でも覗きたいよ。 シオネとジェアタの息子の御出座しだ。兄のモエリカ、 弟のタカンガ。ねえ、あんた達、半袖で寒くないの? ポートランドは冷え込んでるでしょう? おばちゃん、写真を見てるだけでブルブルよ。ジェームス ジェファソンさんがガンボを旁るときは大鍋に沢山拵える。 大家族や友人と共に同じテーブルで分け合う為だ。この夜Qちゃんはジェームス ジェファソンさんの運転手。夕食前にポートランドの彼の知人の家にヤキマの林檎と彼の手作りのソウルフードをデリバリー。見よ、この具だくさんのガンボ。 蟹身、 海老、 スパイシーソーセージ、 ターキーの肉、オクラ、 鮮麗で新鮮な食材しか使わないジェームス ジェファソンさん。 美味しさで思わず唸るのも納得がいく。夕食前なのにいやに静かだな。 やっぱりな、、、奥の部屋でモエリカとタカンガはテレビゲームをしていたのか。何のゲームをしてるの?聴こえないくらい真剣な眼差しだ。 モエリカ、 タカンガ、これくらい真剣に勉強してるか?ジェファーと彼女のシラさん。 シラさん、見るからに優しそうなんだよね。「見るからに」じゃなくて「事実優しい」シラさん。タラちゃんとシラさん、二人で可愛いくフォト。

おじいちゃんと写真を撮りたい人、 カメラの前に集合!あっれ、モエリカとタラは奇麗に写ってるけど、 なんか怪しげなもの写ってない?私の視力かなり低下してるから、気のせいかしら? なんだ、 タカンガだったのね。大好きなおじいちゃん、誕生日おめでとう。 これからも元気でガンボ作ってね!ジェファーさん、お父さんのガンボを頂きます。「そのソーセージが旨いんだよ。 辛さの効いたスパイシーなソーセージじゃなきゃ駄目なんだ。 ほら、 どんどん食べろよ」写真からジェームス ジェファソンさんのあのドッシリとした太く低い陽気な声がする。 ご馳走ガンボを食べたあと、 大人達はリラックス。静けさも束の間、「アッカンベー!」お茶目なタラちゃん登場!

タラちゃん、クデュースおじさんの代わりにカメラウーマンに変身。シラさんの奇麗な足元をパシャ! タラちゃんだから出来るけど、 これ認識のある大人が撮ると、、、問題よね。お父さんとクデュースおじちゃんを撮っちゃえ、、、パシャ!今度はジェファーおじちゃんと大好きなシラお姉ちゃん、 それにおじいちゃんも撮っちゃえ!パシャ!

タラちゃん、 上手に写真を撮ったね。 おばちゃん感心したよ。 素敵な家族の写真、 記念としてブログに載せておくからね。 タラちゃんが大きくなったら一緒に写真を見ようね。

最後にジェームス ジェファソンさんへ、 誕生日のお祝いのメッセージを。

DEAR GRANDPA JEFFERSON,

HAPPY BIRTHDAY TO YOU.

I AM NOT SURE HOW OLD YOU BECAME? THIS IS ALWAYS MY MYSTERY.

BUT IT DOES NOT MATTER AS LONG AS YOU MAKE DELICIOUS GUMBO FOR THE ALL OF THE FAMILY AND ENTERTAIN US WITH YOUR WISDOM, HUMOR, AND GENEROSITY AS YOU ALWAYS DO.

I AM GLAD TO BE PART OF YOUR FAMILY TO CELEBRATE YOUR BIRTHDAY.

THANK YOU FOR GUMBO AND SOUL FOODS WITH YOUR ESSENES OF LOVE (AND APPLES THAT QUDDUS TOOK SOME FROM JAYOTTA'S HOUSE).

LOVE,

"YOUR HONEY PIE,"
(BA)NANA

家族、友人、 他人、所詮皆一人なんだよね。 Qちゃんも、 私も「感じる心」も 「傷む体」も違う。所詮 一人なんだよね。

「生きる」って自分との戦いなのかな、そうすると。

じゃ、何歳になろうとも「命があって息をしている」だけでも強い証しなのか。