何かを買う場合は近くのセカンドショップで。
「誰かの家で使われた歴史有ったもの」を「我が家で使う歴史有るもの」に。失ないつつある「役割」にもう1度命をふっと吹き込む。
アパートコミニティーのごみ捨場に行くとまだ使える家具や生活用品を住居人が時々目立つところにわざと置いていく。
捨てる側は「拾ってくれる人」を求めているし、拾う側は「使えるもの」を求めている。その2つのニーズが噛み合えば交渉成立。
先月仕事帰りにごみ捨場にダンボールが置いてあるのがふと目についた。中を見てみると調味料や食品を入れる容器が顔を覗かせていた。 割れてもない、染みもついてない。 我が家の台所で再活躍をしてもらうことにした。 おまけにマグカップまで付いてきた。 コーヒーの絵柄のカップ。 すぐそこに工場があるナイキシューズのロゴ入りカップ「JUST DO IT. (文句を言わずにやれ)」と書かれている。
オレゴンに来てからは「自分で求めるより、流されていく生活をしょう」と日々努めている。
そうすると、この容器やマグカップも「何かの縁で私の暮らしに流れ込んできた」と思えるのだ。
自然の力に流された生活をしていると「これでいいのかな」と半信半疑になることがある。
そういう信念が弱まる時「これでいいのだ。つべこべ言わずに黙って目の前にあることをしろ!」と自分を励ます。
「JUST DO IT. (文句を言わずにやれ)」と書かれたナイキのカップ。正に来るべき人の家に来たようだ。
何も考えず、恐れず、これぞ我行く道。「JUST DO IT.」
結果は後で追いてくる。
「NA ちゃん、 卵の賞味期限が明日で切れるよ。 卵を早く食べないといけないね」冷蔵庫から今日のランチを取り出しながらQちゃんが後ろに立っている私にいった。だから今晩は卵料理にした。
「ここ数日夕食で食べ続けたにも拘らずまだ残っている和風サラダ」と「賞味期限が明日に迫る卵」。 数日前から食べたいと想いを募らせる「お好み焼き」。これらの要望を解決するために誕生した「オムレツパンケーキ」。
オムレツパンケーキ
スパニッシュライス
マスタードグリーンと人参ソテー
サワークリームポテト
「おっ、さっそく卵を使った料理が出てきたね。僕の話をちゃんと聞いていてくれたんだね。 嬉しいな 」とQちゃんは「オムレツパンケーキ」を食べて嬉しそうに言った。
まるで「私がQちゃんの話を普段聞いていないから言ってみても無駄だろうなと諦めていた」みたいなコメントじゃないのよ!
一理当たっている。
けど、Qちゃんはこういう賞味期限や衛生面にはすっごくすっごくうるさいでしょう? だから「催促」される前に処理しておいたのよ。
どうよ、私も段々Qちゃん流に訓練されてきているじゃないの。
ねえ、ここで嘘でもいいから「褒める」とか「何か」言いなさいよ! Qちゃんさ、マジで人の話を聞いてないよね!
ここまで来ると「すごい特技だな」と感心してしまう。これ家でやるからいいけれど職場でしてたら問題よ、Qちゃん。