2008年4月24日木曜日

淋しくないけ、お母さん。

お母さん、子供の頃いっしょに自転車で美川のスーパーにいったね。

お母さん、 子供の頃いっしょに汽車にのって松任の病院までいったね。 美川駅の近くのうどん屋さんで二人でうどんをわけて食べたね。

お母さん、 1度ドーナツを揚げてくれたことがあったね。 とっても不格好で中はまだ生だったけど、嬉しかった。

お母さん、毎年新学期になると雑巾を手縫いで作って学校にもっていかせてくれたね。

お母さん、高校1年生で初めてバイトを始めた夜、晩ご飯を作って待っていてくれたね。

お母さん、私のことを時々「ねぇ、美保ちゃん」ってお姉ちゃんと間違って呼んだことが何度もあったね。

お母さん、 一緒に住んでいた頃はQちゃんのことを可愛いがってくれたね。

お母さん、Qちゃんと結婚してから元カレから電話があった時「NANAちゃんはもう結婚しました」って冷たく返事したでしょう? 元カレとはいい友達で終ったし、 Qちゃんにも私が誰に一番惚れてるか話してあるから。心配しなくても大丈夫。

お母さん、 クリスとキャットがニューヨークに帰省している時、ハニーちゃんと猫のティカの世話をしていたね。それにしてもあのハニーちゃん、いびきが凄い犬だったね。

お母さん、 Qちゃんが「お母さんのカツ丼」を食べたいってここでほざいているよ、うるさいったらありゃしない! 私のカツ丼じゃ駄目なんだって。 汁がご飯にかぶるくらいで、汁がカツに染み込んですっかりサクサク感がなくなってしまった「お母さんのカツ丼」。 あれじゃ、カツ丼のサクサク感が台無しじゃん! カツ丼だけはお母さんに負ける。

お母さん、山口百恵さんの「秋桜」ってうたを知ってますか。 34歳になってからこの歌をジックリと聞いてみました。歌詞を初めてしりました。お母さんのことを歌っているようで涙が出てきたんです。

お母さん、18歳でアメリカに留学する夜、荷作りをしている私の姿を淋しそうに見ていたね。「誰も助けてくれんよ、それでも行くん?」と何度も私に尋ねたね。

お母さん、 26歳でアメリカに移住する2日前、2つのスーツケースを見て「やっぱり行ってしまうんやね」とため息混じりで淋しそうに呟いたね。

お母さん、 淋しい時は手をつないでくれたね。今は握りたくても握れないけれど、Qちゃんやここで巡り合った人達の手を握って暮らしています。

お母さん、私の目にはあなたの一人で淋しそうにしている姿しか見えないのです。

心が沈んだら、 癒しのはずの晩ご飯をつくるのも億劫だ。 直ぐ出来る簡単でヘルシーでQちゃんが喜ぶ晩ご飯。デラックスサラダで決まり。レタス、 トルティーアチップス、スクランブルエッグ、ツナ、サランチョラ、セロリ、 人参、 パプリカ、レーズン、なんでもかんでも入れてしまえ。食べごたえありの、お腹がふくれるデラックスサラダ。

お母さん、「なんでQちゃんみたいないい人がNANAちゃんみたいな人と一緒になったんやろう」っていつも不思議がっていたね。

なんでやと思う? 「料理ができる」っていうのは絶対に一緒になった理由のメジャーやと思うわ。 私、料理ができたから結婚できたと思っとるから。