8月15日は日本ではお盆の日。日系人の多いハワイだと彼方此方でお盆祭りが起こなわれている。残念ながら私が住んでいたハワイ島はハリケーン倒来、 大きな地震もあったと地方ニュースが放送している。「おっ、 今年もまた来たな~。これじゃお盆祭は中止だな」なんて考えながら、ハリケーンとは程遠い透き通る青空の下でベンチに座ってのんびりと本を読んでみた。ハワイとは一味違う、オレゴン州でのお盆の過ごし方。
迎い道路から子供立ちのキャッキャッというハシャギ声が聞こえて来る。目を向けると子供達が噴水際で元気に水遊びをしている。残り少ない夏休みを満喫しているようだ。
無邪気な子供達。それを見守る大人達。どこにでも見かける 猛暑 - ある街角の風景。ふと彼らの空間の一部になりたくなった。既に本を閉じて道路を渡っていた。
肌に弾く冷たい水しぶきを浴びながら目をギュと閉じてじっとしている小麦色の女の子。両手を挙げて空から落ちてくる水を待ち構える少年達。白い肌が太陽の陽射しで赤く焼けている。後ろの芝生ではお母さん達が御喋りをしながら寛いでいる。
見知らずの私が急にカメラで写真を撮り始めても誰も何も言わない空間がそこにはあった。きっと逢うこともない人間の群れ。彼らにしてみれば私は目には見えない幽霊なのかもしれない。それでもいい。今日はお盆の日。最近、魂の脱け殻 まるで幽霊になっている私は、この活気ある街角空間に少しだけ戻って触れてみたかっただけなのだから。