「ほらほら学校に遅れるわよ! 早くしなさい!」
とアメリカ人のママ達は台所で急がしく子供の為にフルーツジュースや果物スナックをジップバックに入れてあげているのだろうか。
子供がいる生活は忙しいだろうなと思う。 ましてや手の掛かる子供が3人もいると慌しくて大変そうだ。
子供を学校に送っていき、自分は仕事に行って、仕事が終ればまた子供を迎えに行って、そのままマクドナルドに寄って軽い食事を済ませて、それから習いごとに連れて行って、、、。
働くママはかなりの重労働をしているのではないかと義理の妹を見ていて思う。
羨ましいというよりも「ご苦労さまです」というねぎらいの言葉がつい出てきそうだ。
子供がいない私はPJサンドイッチを作ったこともなければ食べたこともない。
そんな私にPJサンドイッチを口にする機会が訪れた。
3人の子供を持つアンちゃん。今日のランチにPJサンドイッチを余分に持ってきていたのだ。
さっそく家に帰って息子のペー君と初PJサンドイッチを口にしてみた。

美味しい。
アメリカの子供達は学校のカフェテリアでこのようなサンドイッチをかじりながら友達とおしゃべりに夢中になっていたのか。
ほんのわずかだったが、台所で一人アメリカンキッズになれたような気がした。
おやつにサンドイッチを食べ終えたら晩ご飯を作る気力が消え失せた。そんな時に限ってQちゃんがすこし早く帰宅する。それも小腹を空かして。
Qちゃん、ご飯まで時間があるから自分で何か作りなさい。ラニママもそういって子供を育てたのだろう。
Qちゃんはそういうと素直に台所に行って自分で簡単なものを腹に収める。
タリラリ、ラララッー!
Qちゃんは自分のスナックの出来映えにご満足のようでBGMまで口ずさんでいる。それにしても特別なスナックには見えないんだけど。
「写真を撮ってもいいよ」
、、、。(あんまり興味がないな。) 心の中で呟いた。Qちゃん作成のスナックを彼がテーブルの上からどかすまで待つことにした。
20秒が過ぎる。二人とも沈黙したままだ。
Qちゃんは写真を撮ってくれるのを温和しく待っているようだ。
30秒。
40秒。
負けた。写真を撮ることにした。
お義理でパシャリとシャッターを切った。

どうやら私には体の大きい40歳の息子がいたようだ。
それにしても、これのどこが特別なんだよ? と低い声で聞いてみた。

玉葱プランツ君は私のお気に入り。青い葱を切っても切ってもグングン伸びる。 それを見るのが愉しくていつも元気をもらっている。

そういえば「青い物体」がリフライズビーンの上にのっていたな。あれはこの青葱だったのか。
最近の習慣に取り入れられつつあること。

ここまで来ると「犬」の替わりに「プランツ3兄弟」を胸に抱き寄せて散歩をたしなむ日も近いかもしれない。 それを想像するとちょっと違和感がある。近所の電信柱に私の似顔絵が描かれて「危険人物」なんて紙が貼られたらとんでもない!
晩ご飯: Qちゃん、あなたの好物ぞろいです。あなたの為だけの晩ご飯です。

クリーミーマッシュポテト
オレンジカラーサラダ
Qちゃん、お弁当を作ってあげようか。あなたの好物ぞろいです。あなたの為だけのお弁当です。

Qちゃん、今度スペルト小麦パンで砂糖たっぷりのPJサンドイッチを作ってあげようか。そしたらヘルシー思考のQちゃんは嫌がるだろうな。うひひひひっ。
私はこうして時どきQちゃんを苛めることを想像するいけない奥さんです。