2007年7月23日月曜日

ぺぺ

私達夫婦には子供がいない。結婚して12年になるが、子供がいない。子供が欲しくないわけではないし、避妊をしているわけでもない。結構、チャイルドレスの夫婦生活をエンジョイしている。と、強がってみても時には寂しくなる。子供がいれば寂しさから解放されるかな~と思うことがあった。けど、できないものはしょうがない。だったら、犬や猫を飼ってみようと思った。自分は"飽きしょう"で、ペットを可愛いがるのも精々1週間というのが目に見 えている。ペットが可哀想だ。ならば、ぬいぐるみ。餌も与えないでいいし、オシッコやウンコの世話もしなくていい。私にはもってこいだ!

7年前、ぺぺは私達夫婦の養子になった。常夏のムンムンする日中, ハワイの教会でやっていた大きなバザーで彼を見つけた。何百もの動物のぬいぐるみの中で、一匹だけ変な顔をしていた。彼は手が長いオラウータン。しかも手のひらに粘着シートが貼り付いていて、ぶら下がることが得意のようだ。値段はたったの50セント。一本の缶ジュースが買える値段だ。暑い日だったから、ペペを買うか、缶ジュースを買うか迷った。
その夜、リビングルームでオラウータンのぬいぐるみを見た旦那は少し驚きを見せたが、直ぐに笑って"名前は何にする?"と私に聞いてきた。とっさに"ぺぺ"と応えた。たった50セントで売られていたぺぺだったが、今では私達夫婦にはいなくてはならない存在で本当の息子のようになってしまった。